2006年06月19日
トーノZEROアニメ感想妖逆門 total 4214 count

大人の魅力もたっぷり見せるフエ、三志郎との関係ははたして愛か!?

Written By: トーノZERO連絡先

 トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。

 今日の妖逆門の感想。

サブタイトル §

第12話『キミの名は…?』

あらすじ §

 三志郎は謎の傘少女と出会います。傘少女は、三志郎があやかしを人間のように語ることに好感を示します。三志郎は、名前を語らない傘少女に「キミドリ」という名前を付けます。三志郎は、フエとの約束を思い出し、迷いの森を抜けて、フエのところに行きます。

 しかし、旅を続けようとする三志郎の前に、鬼仮面が立ちはだかります。彼は、地の結界で対撃を要求してきます。

 三志郎は、あやかしを道具のように使い捨てる鬼仮面に憤りますが、圧倒的な力の差で負けていきます。

感想 §

 今、これは毎週必ず見たいよな……と特に思っているアニメは、FNS特捜隊ダイバスター、ワンピース、銀魂、シュガシュガルーン、そして妖逆門です。

 アニメブームの終了宣言を出した今、熱心にアニメを見る理由はもう無いし、感想を書いていく意味もないわけですが、今回の妖逆門を見て「これは書かねばならない」と思いました。

 というわけで、今回の妖逆門ですが。

 実に素晴らしいのは、今ひとつ出番が多くないフエの見せ場が多数あったこと。

 特に、三志郎がフエを思い出すシーンでは、驚くほど多くのフエの台詞がプレイバックされます。スーパービックリマンで、アマゾアムルとなったアムルの過去を延々と回想するシーンにも匹敵する名回想シーンと言っても良いでしょう。(というたとえ話は、おそらくほとんどの読者に分からないと思いつつ……)

 その他のフエもシーンも良いものばかりです。迷いの森を抜けた三志郎に、思わず「三志郎」と呼びかけそうになって中断し、いつも通り「兄ちゃん」と呼ぶシーンも絶品ですね。

 更に、後半戦になって面白いのは、鬼仮面の態度です。彼の態度は、明らかに見た目と中身に食い違いがあります。あやかしを道具として使い捨てる戦い方を行って見せるのは、はたして鬼仮面の本音なのでしょうか。もしや、三志郎の何かを試すために、あえてそのような残酷な戦いを行い、それを肯定する台詞を投げかけているのでしょうか。

 そういった、一方踏み込んで考えられる懐の深さがあるところが、この作品の良いところですね。

今回の一言 §

 フエとウタの会話も良いですね。あれは大人の会話です。それと同時に、人ではない哀れな何かの会話というムードも漂います。本当に、子供向けアニメでここまでやって良いのか、あるいは子供達が喜んでみているのか、ちょっと気になるところです。

 でも、子供の立場でこれが見られる今時の子供達はちょっと羨ましいですね。